かつて日本には簡単にモノが売れた時代がありました。
日本全体がエスカレーターに乗っているようなもので、
簡単に上の階に行けた時代です。
今は下りのエスカレーターのようなもので、
ほっとけばどんどん下に行ってしまう、
頑張って走ってやっと現状維持。
ただただモノを売っているだけでは売上アップにはつながらない
という厳しい状況が続いています。
このような時代には
勘に頼った経営は通用しません。
少ない資金、少ない人材など中小企業ほど、
手元のデータを分析して、根拠のある戦略が必要になってきます。
まずは自社の売上を分析してみることをおすすめします。
売上を分析する視点
売上を分析するために必要なデータはいろいろありますが、
例えば、
①何が売れているのか
②誰に売れているのか
③いつ売れているのか
があります。
①の「何が売れているのか」の中にも、いろいろな視点があります。
・どの商品が売れているのか
・どの分野がうれているのか
・どの部門が売れているのか
など。
②の「誰に売れているのか」は、
自社の扱う商品・サービスが
「継続して取引がある業種」であるか、
「単発、スポットで販売される業種」であるか、
でもいろいろ変わってくるはずです。
「継続して取引がある業種」であれば、
・どの取引先に売れているのか
・・・ A社?B社?etc
・どの規模の事業者に売れているのか
・・・ 零細企業?個人事業者?etc
・どの分野の事業者に売れているのか?
・・・ 飲食店?学校関係?建設業?etc
「単発、スポットで販売される業種」であれば、
・どんな人に売れているのか
・・・ サラリーマン?主婦?学生?etc
・どの層に売れているのか
・・・ 女性?20代?60代?子育て世代?etc
などなど。
③の「いつ売れているか」でも、
・どのシーズン・月・日・曜日・時間で売れているのか
・・・ 月末?給料日?週末?夕方4時?夜8時から夜10時の間?etc
などいろいろですね。
これらのデータはただ記録することさえすれば集められるデータです。
でもなかなかめんどくさいし日々記録し続けることはむずかしいんですよね。
やはり販売管理用のソフトを導入するなどして、
データ集めの労力はかからないようにする仕組みは必要になってくると思います。
その時に気をつけるべきなのは、
「データ切り出し」の機能が付いているか確認することです。
最近のアプリやソフトは「データ切り出し」の機能は付いているものですが、
中にはここぞって場面で付いていないものもあるので注意が必要です。
エクセル形式(.xlsx,xls)、テキストファイル形式(.txt)、CSV形式(.csv)、
何でもいいですが、最終的にエクセルで読み込み可能であることが重要です。
それさえできれば、エクセルの集計をしたり、分析をすることで、
新たな情報が発見できるはずです。
エクセルでお宝発見!?
中小企業白書の統計統計結果や、
セミナーなどで中小企業者をターゲットにアンケートを取ったものを見てみると、
中小企業者が考える、自社の経営課題として、
「販売力・営業力を強化したい」
「新規開拓・販路拡大」
というものが必ず上位に来ます。
要は、
売上アップしたい!
ってことだと思います。
一方で、こういった統計データを見ると、
経費削減や経営の効率化のため(守りのIT)にITを活用してきているが、
ITをなかなか売上アップ(攻めのIT)につなげられないという現状が見えてきます。
クラウドとかソーシャルメディアとか、
どんどん新しいものが出てきますが、
エクセルでの地道で身近なデータ集めもりっぱなIT活用です。
意外と足元にお宝が転がっているかもしれません。
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